2011年 05月 25日
花盛りの森へ |
5月。この季節はなんて気持が急ぐのでしょう。
淡い新緑がみるみるうちに濃さをまし
この花の名前を思い出せないうちにあの花が咲いて
ハヤクハヤク オイテクヨ
緑の帽子のコビトがわたしの手を引っ張るから―
わたしの暮らす場所。 小さな町の大きな川。 「ブロッコリーの中に棲んでるみたい」って都会の友人。
ヤブデマリ
ガマズミの仲間。秋には赤い実をたくさんつけます。
枝いっぱいの白い花は、初夏の森の中でひときわ目を惹きます。
*当初「ムシカリ」と書きましたが「ヤブデマリ」の間違いでした。
ムシカリは5枚の花びら。ヤブデマリは1枚が小さく一見4枚に見えます。
タニウツギ
鮮やかなピンクとラッパ型の花が愛らしい。
でもこの木には様々な言い伝えがあります。
飢饉の時、若葉を食用にした。棺に入れる死者の杖を作った。
だからなのか、この木を手折ってはいけないといわれます。
ダニも多く棲む木。この下でワラビなどを採るときには気をつけて。
トチノキ
清流の側などに育ち大木となる。
トチのはちみつはまろやかで香り高くとても美味しい。
堅牢な幹は蕎麦粉のこね鉢に。実はていねいにアク抜きしてトチ餅に。
山のひとの暮らしを支えてきた宝の木。
山裾を埋め尽くすヤマニンジン 4月頃の新芽は天ぷらに。
フジ
天から降り注ぐ滝のような花房。自生のフジはほかの木に絡みつき、新緑の山のそこかしこを紫に染めあげる。
「フジの咲く頃 マメを蒔く」
土地のお百姓さんはこう言います。
フジの花は豆の種を蒔く合図。
里の田には水が張られ
田植えもはじまります。
この季節を迎えると
18年前 初めて訪れた奥会津の
あの春に一気に還ります。
草を刈って
繊維を引き出して
細く裂いて
糸に績んで
紡いで
織った
遠くなったあの春にいつでもココロは還りたい。
忘れていたあの夢のような透明な日々を
少女のように胸ときめかせていた日々を
ちゃんと思い出させてくれる 花盛りの森。
いつか きっと また。
おまけの1枚 ワラビ
ふとしゃがみこんだら見ーつけた!
ほんの一握りですが今夜の一品に。
沸騰した湯に灰(重曹でも)をひとつかみ。
ワラビを入れたらすぐ火をとめて
落し蓋して冷めるまで待つ。
さっと水洗いして鰹節ふんわり醤油をひとたらし。
しゃっきりした歯ざわりと軽いぬめりが身上。
☆「花ざかりの森」は三島由紀夫の処女作。もちろん、何の関係もございません。
淡い新緑がみるみるうちに濃さをまし
この花の名前を思い出せないうちにあの花が咲いて
ハヤクハヤク オイテクヨ
緑の帽子のコビトがわたしの手を引っ張るから―
ヤブデマリ
ガマズミの仲間。秋には赤い実をたくさんつけます。
枝いっぱいの白い花は、初夏の森の中でひときわ目を惹きます。
*当初「ムシカリ」と書きましたが「ヤブデマリ」の間違いでした。
ムシカリは5枚の花びら。ヤブデマリは1枚が小さく一見4枚に見えます。
タニウツギ
鮮やかなピンクとラッパ型の花が愛らしい。
でもこの木には様々な言い伝えがあります。
飢饉の時、若葉を食用にした。棺に入れる死者の杖を作った。
だからなのか、この木を手折ってはいけないといわれます。
ダニも多く棲む木。この下でワラビなどを採るときには気をつけて。
トチノキ
清流の側などに育ち大木となる。
トチのはちみつはまろやかで香り高くとても美味しい。
堅牢な幹は蕎麦粉のこね鉢に。実はていねいにアク抜きしてトチ餅に。
山のひとの暮らしを支えてきた宝の木。
山裾を埋め尽くすヤマニンジン 4月頃の新芽は天ぷらに。
フジ
天から降り注ぐ滝のような花房。自生のフジはほかの木に絡みつき、新緑の山のそこかしこを紫に染めあげる。
「フジの咲く頃 マメを蒔く」
土地のお百姓さんはこう言います。
フジの花は豆の種を蒔く合図。
里の田には水が張られ
田植えもはじまります。
この季節を迎えると
18年前 初めて訪れた奥会津の
あの春に一気に還ります。
草を刈って
繊維を引き出して
細く裂いて
糸に績んで
紡いで
織った
遠くなったあの春にいつでもココロは還りたい。
忘れていたあの夢のような透明な日々を
少女のように胸ときめかせていた日々を
ちゃんと思い出させてくれる 花盛りの森。
いつか きっと また。
おまけの1枚 ワラビ
ふとしゃがみこんだら見ーつけた!
ほんの一握りですが今夜の一品に。
沸騰した湯に灰(重曹でも)をひとつかみ。
ワラビを入れたらすぐ火をとめて
落し蓋して冷めるまで待つ。
さっと水洗いして鰹節ふんわり醤油をひとたらし。
しゃっきりした歯ざわりと軽いぬめりが身上。
☆「花ざかりの森」は三島由紀夫の処女作。もちろん、何の関係もございません。
by wildrose53
| 2011-05-25 10:57
| ヨメの休日